2015.6.16 (tue)

5回裏:鶴橋『TACHI-NOMI 八百保』



ガンホ「へへっ!へへへへっ!」


ヤンさん「フフッ!フフフフフッ!」


何故かお互い照れ笑いをしながら訪れたのは大阪は鶴橋。「酒場放浪記 vol.2」で紹介するお店はハイセンスでモダンな立ち飲み屋TACHI-NOMI 八百保(やおやす)』を紹介します。店構えからしてハイソなBARみたいです。早速店内へ入るとステレオタイプな立ち飲み屋とは一線を画するモダンな内装でとても明るく、それに呼応するかのように大将と女将さんが満面の笑みで迎えてくれます。抜群にアット&ホームです。


とりあえず恒例の生ビールで乾杯!


 

ネタケースに新鮮な食材が整然と並べられている中でヤンさんが今日一発目に選んだのは「鳥貝の造り」。

 

いいですね~新鮮な鳥貝、ツヤツヤと輝いています。歯ごたえのある食感と上品な貝の風味が口の中に広がります。そこらへんの立ち飲み屋さんではなかなか味わえない代物ですよ。

 

続いて登場したのは「鱈の白子焼」。


ヤンさん今日は飛ばしますね~。いきなりアッパーカット、「鱈の白子焼き」です。ホタテの貝殻にのった白子がまた何とも愛らしいじゃあないですか。ポン酢に浸った純白の白子を紅葉おろしとねぎを和えていただきます。口の中に入れた瞬間に身がトロトロ溶け出し豊穣なコクと風味が口の中を支配します。いやいや白子よ、お前はいったいどれだけ僕を喜ばせる気なのかい?


うん、うん、本当に美味しかった。

さぁじゃんじゃん、いきましょう!

 

おっと!でました「蛤の醤油焼き」。


 

時は幕末、長州藩と薩摩藩が蛤の漁業権を争い武力衝突に発展、多くの死者を出したあの「蛤御門の変」で有名な蛤です(注意!! 史実の内容と全く異なった筆者の勝手な妄想です。「蛤御門の変(禁門の変)」:幕末期京都で尊王攘夷を主張する長州藩に対し会津藩、薩摩藩と諸藩のあいだで起こった武力衝突事件。これによって第一次長州征伐が起こる)この時期旬の蛤は、まるで初キスをした恋人の唇のようにプリンとしていて、また醤油焼きの香りがシャネルの五番のように芳しく、僕の脳を容赦なくシェイクします。美味しく味わっている僕らを見ている大将のやっさんはニコニコ顏。女将さんのやえさんはうっとり。

 

いやいや本当にアット&ホームだ。

このお店日本酒も豊富に取り揃えております。


最後は「篠峯 濁り酒」で乾杯!


濁り酒とは思えないサッパリとしたあと口と程よい辛さはオーラスに頼んだ肉料理と相性抜群。お酒に合った料理を大将や女将さんに聞いてアンサンブルを楽しむのもありかなと。

 

大将も女将さんもすごく愛嬌があり、お客さん達と楽しく談笑する本当にハートフルなお店です。一応立ち飲み屋と謳ってはいますが、丸椅子もあってゆっくり美味しい料理とお酒を楽しめるお店。


本当にいいお店でした。 

是非是非、よってみて下さい。


 

キム・ガンホの酒場放浪記 vol.2

 

TACHI-NOMI 八百保(やおやす)

〒537-0024

大阪府大阪市東成区東小橋3-19-10

TEL:06-6976-7793

アクセス:JR鶴橋駅から歩いてすぐ

 

ヤンさん

 

1976年1月5日生まれ。玉造にある「BARペヨーテ」で泥酔した当コラム筆者に運悪く捕まる。90年代オルタナティヴ・ロックをこよなく愛するグルメ夢先案内人。